ラベンダーティーソーダと社畜

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ラベンダーティーソーダと社畜

「おい、新人!資料の準備はできているのか!」 「はい、いまお持ちします!」 「おい、新入り!客が来てるからさっさと茶の準備をしろ!」 「は、はい!急いで準備します!」 「新入りくーん、悪いけどコピー機の紙交換しといてくんない?」 「やっておきます!」 春から化粧品メーカーに就職した私―白粉 麗奈―は7月の繁忙期を迎え益々身を粉にして働いていた。 入社する前は開発部で新しいコスメを開発してみたいという憧れがあったが、実際は営業部で働く社畜となってしまった今日このごろ。 「私、こんなんでいいのかな~」 と、コピー機の前で今日何度目かのため息をついて紙を交換していると 「おい、新人!資料はまだか!」 先輩に追い立てられて催促される始末。 「すいません、いまお持ちします!」 あーあ、なんで社畜してんだろう。
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