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(春音side) わたしは彼 –“ゆう”と言っていた- が乗っていた自転車を見送って歩き出した。 ライトブルーの色が爽やかだった気がする。 「……なんでだろう」 ポツリとつぶやいた。 なんでだろう、自分からすんなりと話すことができた。 人付き合いが苦手なわたしが、 ここまで出来ている。 君が相手だという理由だったら、嬉しいな。 手を合わせてお母さんに報告しよう、 素敵な出来事を。 もしかしたら、高校生活は変わるのかもしれない……。 吹いている風はなんだか心地よかった。
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