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「しかも、それだけならまだしも、ガラガラは人間への強い憎しみから悪霊と化してしまった…。
オイラもガラガラに良心を取り戻させようと何度もガラガラに話しかけて、なんとか説得して成仏させようと試みたけど、駄目だった…。
ガラガラは人間のせいで悪霊化した…だから、ポケモンのオイラじゃあどうする事も出来なかったんだ…。
そこで、ユラ、人間である君の力を借りようと思ったんだ。
君は強い霊感持ってるしね、君ならコイツをどうにか出来るんじゃないかって思ったからさ。」
ユラのそばにいるギャラドスも何も言わず、黙ってゲンガーの話しに耳を傾けている。
「そうだったんだ…!
それにしても、ひどい…
ポケモンを殺すなんて……。
ポケモンは私達人間の大切なパートナーなのに……っ!」
ユラの目からぼろぼろと大粒の涙がこぼれ落ちる…
ガラガラはそんなユラの様子に驚いているようだ…
「ガラガラ、すごく辛かったよね……
私達人間が酷い事したせいで、あなたは……っ
ごめんね…
私が謝っても何もならないかもしれないけど、でも、謝らせて…
人間が酷い事して本当にごめんなさああいぃ…っ!!」
ユラを見ながら目を見開いているガラガラを見て、ゲンガーが言った。
「ガラガラ、これで分かっただろう…?
人間の全員が全員、悪い心を持っているわけじゃないって事を…
お前の心に寄り添って、お前のために涙を流してくれる、心優しい人間もいるんだって事を…!!」
「ガラ……ッ!」
『うるさい…人間なんかに私の気持ちが分かってたまるかっ!』…──まるで、そう言うかのようにガラガラは武器のホネを構え、ユラにホネブーメランを繰り出そうとした!
すると…
ここに来るまでにユラが捕まえたゴース、ゴースト、そして、カラカラがユラの腰のベルトに装着されているボールから勝手に出て来ると、彼らはユラを庇うように彼女の前に出た!
「ゴース…
ゴースト…!
それに、カラカラ…!
どうして…?」
ユラがそう言うと、ゲンガーが言った。
「決まってるだろう?
そいつらは、ユラ、君の優しい心に反応して、トレーナーである君を守ろうとしているんだよ。」
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