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妄想
手首を深く切り刻みたいという妄想
痛みに私は弱いから、
そんなことはできないのに
頭の中で
手首を切り刻みたいという言葉が反芻して
血まみれの手首の映像が鮮やかに浮かぶ
私は気弱なので
ネガティヴなツイートを連投できても
ビルから商店街のアーケードに飛び降りて血まみれの死体を晒した女子高生のようなマネはできないし
通勤電車に飛び込んで
通勤客を足止めさせる勇気もない
生きているのが苦痛でも
死の恐怖には勝てない
情けない人間なのです
一緒に死んでくれと恋人に懇願してみたくても、そうしようかと同意されるのは怖くて言えないでいるのに
心中した太宰治が羨ましいと思っている
私はさもしい人間です
生きるのが苦しくてやめたいと思っていても
幸せになりたいとぬけぬけと願い
その願いをしっかりと抱きしめながら
どうやったら死ねるのか?
どこで自殺しようか?
熱心に考え
しかし
あれこれ理由をつけては
実行しない
心配してくれる人をウンザリさせてしまう
私は愚かで迷惑な人間です
死にたいと呟いた時に
死んだらいいよと言われて
深く傷ついたこともあります
私は本当にダメな人間です
ダメだから、妄想に浸るのか
妄想に取り憑かれてるから
ダメな人間になったのか
わかりませんが
妄想に苦しめられて
もがいています
私の溺れている妄想の川には、すがるための藁1本も流れてきません
孤独は怖くて恐ろしいのに
孤独になりたいと求めています
病が苦しいのに
病から立ち直りたくありません
生きているのがつらいのに
死ぬことはできません
妄想に取り憑かれて、
主治医に泣きつくことしか
私にできることはないようです
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