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手首
手首を切るかわりに
書いている
そんな時もありました
慟哭のかわりに
嗚咽のかわりに
書くことで
怒りと恨みを
心の奥底に閉じ込める
それが
私の生き方でした
でも
それでは
幸福になれないんです
心という深海の奥底に
燃えたぎる憎しみと怒りを
溜め込んだままでは
それに気がつくのに
永い時間がかかりました
人生100年時代と呼ばれる昨今の
例えで言えば
折り返し地点という年齢になって
はじめて
理解したのです
ここからが
やっと
私の「生きる」時間
なのだと思います
ハイハイをするところから
始めてみたいと思います
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