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「一緒にか? 積極的だな」
と言ってこちらに近付いてきた。
「いや、違っ、違います!」
彼の身体を見ないように私は妹子のお腹に顔を埋めながら叫んだ。妹子がとても大人しい子で助かった。ただ、嫌そうに「んにゃ」と鳴いていたけれど。
「変なやつだな。――あとで流川がお前の物を揃えたら勝手に入れ」
本当に変なものでも見たような口調で、少し心が傷付く。だって、しょうがないじゃない。直視出来ないんだもの。
でも、許可は貰えたから、ちょっとほっとした。私のことを「ペット」なんて言うから、自由が一切無いのかと思った。
「何か食いたければ、冷蔵庫の物を勝手に食え」
さらにそんなことをぼそっと言い残して、彼がバスルームに消えていく。
――食事も自由?
妹子をそっとカーペットの上に降ろして、さっそく「冷蔵庫には何が入っているのだろう?」と中を確認してみた。
「え……」
冷蔵庫の中は、ほとんど空だった。牛乳とバナナしか入っていない。しかも冷蔵庫に入れているから、バナナは皮が少し黒くなってしまっている。
「バナナ……」
南国の果物を前にさっきのことを思い出してしまう。スーツのパンツ越しでも彼のモノに触れてしまったことを。
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