2/6
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
 大学生になってすぐ、自分の学業成績が振るわなかった理由を考えました。多分なんですが、『自分の興味関心を封印していたせい』です。  ここまでの人生は、エスカレーターのようでした。考える間もなく、みんなが受験と言うからとりあえず受験する。そこに自発的な目的意識はなく、ただ『やらなければいけないから』受験する。そんな意識では、勉強は楽しくないし、成績も上がりません。  勉強中は、当然のように自分の願望を封印していました。わたしは今までもこれからも、作家以外の職業に関心は持たないと思いますが、将来は公務員(もしくは、世間一般の言うところの安定した職業)にならなければならないと感じていました。作家志望なんて子どもの言うことだと信じていました。わたしなんかになれるわけないって。  しかし、公務員を目的にしていては、わたしは勉強が出来なかった。ならばと、発想を変えてみました。大学では、思い切って、『書くため』の勉強にしてみようと。  そうしたら、どうでしょう。  今までの自分が嘘のように、勉強が楽しくなりました。以来、わたしは学ぶことの魅力に取り憑かれることになります。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!