(二)

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「あなたー、ご飯よ」  ママの大きな声で、キッチン脇の廊下から背広姿のパパがやってきて、席についた。 「昨日は学校どうだった?」  ママがエプロンを外しながら席についた。 「友達ができた」 「本当に?! すごいじゃない」  ママの顔を見た。ママは笑顔だった。つまり、僕は褒められたのだ。友達ができることは良いことなのだ。 「じゃあ、今日もお勉強、がんばってきなさい」  食事を終えると、僕は自分の部屋に戻った。  ベッドに乗っかった。デスクの上のVRヘッドセットをとって自らの頭に被せた。電源ボタンを押した。そしてベッドに寝転んだ。  視界に学校の正門が見えた。 (続く)
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