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夕方には事務所から帰って行く里美。
『送る』と言っても何度も断られていたから、送る事はなかった。
朝から夕方まで一緒に居られる事で幸せだと僕は思っていた。
「部屋住みの者からも報告を受けてます。
深夜にチンピラ数人と歩いていたとこを見た事があると」
「僕は騙されたって事?」
「いえ、西田さんは奏君を騙した訳ではないと私は思います。
奏君と居る時は、西田さんも幸せだったはず。
それでも、別れる事が出来ない人が居る気持ちは、私は女ではないので分かりません」
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