第一章 青花夕莉

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 中学生となった今でも、二人は一緒に登校している。親からのいいつけがいまだに身体の奥底に染みついているからか、それとも、自分に理解のある接し方をしてくれるのは、互いしかいないという事実に気づいているからなのか、夕莉と翠は、離れ離れになったことがなかった。しっかりと互いにくっつき、寄り添い合い、今日から通学することになった新しい学校へ、特に何の感慨もなく向かうのだった。  夕莉たちのような子どもを集めた隔離学級―『デイケア学級』のある中学校へと。    ○  モノレール線に乗って停車駅で降りたところで、自分たちと同じ制服を着た子どもたちを見た。しかしその子たちは健全的な雰囲気を身にまとっていて、『普通学級』の子たちなのだと、すぐに察しがついた。入学式の時に一度行ったきりなので、この辺の土地感覚が今ひとつわからずに、二人はとりあえず、その生徒たちのあとをついていった。
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