まる子にお任せ (プールサイド②)

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 付き合ってみると、裕奈は生まれつきの闇属性でないことが分かった。 「裕奈〜、お腹空いたぁ」 「えっ、ごめん。何も持ってない……」 「裕奈〜、課題忘れた。写させて!」 「私は理学療法学科じゃないから、その課題持っていないよ」 「裕奈〜、また振られた〜」 「まる子を振るなんて、そいつ明日あたり、マフィアに拉致られればいい」  私との距離が近づくにつれ、言葉数が増えてきて、時に毒を吐くことも出てきた。闇が薄まって、今まで隠していた素の裕奈が、少しずつ出てきたのだろう。  ある日、 「裕奈は何でそんなに暗くなったの?」と聞いてみた。  最初は渋っていたが、私がおっぱいで圧死させるぞ、と脅すと超嫌々ながら話し始めた。  どうやら、小学生の時にプールサイドについた裕奈の足あとが、外反母趾の影響で四本指になっていたことから、未確認生物UMA(ユーマ)だと言われて、いじめが始まったらしい。そして、五年生の時に、初めて受けた告白が実はからかい半分の悪ふざけだと分かり、さらに闇に落ちていったとのことだ。  その話を聞いた私の一言目は、 「そいつ、地獄に堕ちればいい。何なら、私の尻で圧死させてやる」だった。
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