まる子にお任せ (プールサイド②)

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 その後も、ゴムを切られたり、変な布を貼られたり、あげくはバカでかいサイズに代えられたりと上履きは何度も嫌がらせを受けたらしい。  まあ、小学校から高校までいじめや、嫌がらせを受け続けてきたら、誰でも闇堕ちするだろうな。よし、やっぱり、裕奈は私が闇から引き上げようと改めて決心した。  そんな決意から数ヶ月後、急転直下の展開を迎える。  裕奈と一緒に学食でお昼ご飯を食べて、午後の講義のために別々の講義棟に入った時に男の子から声を掛けられた。 「すいません。理学療法学科の山端まゆ子さんですよね」  ん、なんだ、コイツ。 「そうだけど、あんた、誰?」 「ああ、良かった。教わった特徴通りの人で」  なんだ、聞いてた特徴って。かなり気になるぞ。 「あの、僕、義肢装具学科の木村悠斗(きむらゆうと)っていいます」 「で、何の用?」 「あの……」  話はこうだった。コイツは、裕奈が小学生の時に告白した男の子らしい。本当に好きだったけれど、友達に仲間外れにされるのが怖くて、からかったと言ってしまった。その後も、ずっと裕奈の事が好きで、それは今も変わらない。裕奈の足が心配で、自分なりに本など調べて、少しでも足が悪くならないように画策していたようだ。 「そうか。それで、義肢装具学科か」  んっ  そういえば……
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