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「上履きのゴム切ったのは?」
「僕」
「黒い変な布貼り付けたのは?」
「僕」
「バカでかいサイズにすり替えたのは?」
「僕」
やはり……
「バカものーーーーーーーっ」
木村君は、ヒッと言ってひっくり返った。
「お前がちゃんとしてないから、裕奈は闇属性になったんだぞ」
「ごっ、ごめん」
「地獄に落ちてしまえ」
木村君は完全に怯えて、半泣きになってる。ちょっと言い過ぎたか。
「で、何の用なの」
「あっ。あの、僕、裕奈ちゃんの足に合う装具を作れるようになるためにこの学科に入ったんだ。でも、実技ができるのはもっと上の学年からなんだ。だから、必死に勉強して、学科で一番の成績取れたら先生が作るのを手伝ってくれるって言ったから」
「で、あんた、一番になったの?」
「うん。僕、頭悪いから大変だったけれど、必死で頑張ったんだ。それで、山端さんにお願いがあって」
なんだコイツ。ただの気弱なバカではないな。私はコイツ、木村悠斗を嫌いじゃないぞ。
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