プロローグ

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プロローグ

(過去の日記より)  ○月×日 あめ  先生、ぼくはいじめに会っています。すごくすごくつらくて、しんでしまいそうです。  毎日、かなみ君にひどい事を言われます。つきとばされたり、かなしくて泣たら笑れます。  すごくすごくつらいです。先生、助けて。 先生のコメント 誤字や脱字が目立ちますね、日記は漢字の勉強にもなるので、書きたい漢字は調べてみましょう。 それと、本人の知らない所で鹿波君の悪口を言うのはよくありません。羽曳野君が本人に嫌がることをしちゃったんじゃないかな? 勘違いかもしれないし、鹿波君には先生からお話しをしておきます。 日記にはもっと明るい話題を書きましょうね。 先生、あのとき俺の精一杯の助けを残酷に、良心や道徳心のみで無下にした佐藤先生、覚えていますか? あのとき先生は大人は頼りにならない、と子供心に鮮明に刻み付けてくれました。 けどそんな事はもういいです、過去の事です。 佐藤先生、あれから5年の月日が経ちました。 もう既に義務教育を終え、立派とは言えないながらも、真面目な高校生です。 そして俺は── ……今も、鹿波君にいじめられています。
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