プロローグ1

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プロローグ1

 これはプロローグだ。  せっかちな人は、物語の序章部分なんて読み飛ばしてしまう事も多いかもしれない。  けれど、だからこそこの物語ではプロローグに注目してほしい。  だって私は、このプロローグこそを、声を高く、胸を熱くして語りたかったのだから。  ここでつづる内容は、全体から見ればただの序章部分でしかないけれど。  貴方に語り尽くすには、少なすぎるページしか存在しないないけれど。  それでも、目を通してほしい。  私はただ、彼に助けられていただけ。  ただ、不安がって、ただ耐え忍んでいただけ。  だから、彼がくれたものを、今度は私が与えてあげようと思う。  これは終わりに向かう物語などではなく、始まりに至る物語。  ここで語られる物語は、私がそこにたどり着くまでの、ただの序章部分。  私が走り出すまでの話。
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