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喉の奥が焼けるくらいに熱い声だった。まるで度数の高いお酒を一気に流しこまれたみたいに熱くて、涙が落ちた。光は私の表情をちらりと見ては私の唇を齧った。 「今お前ん中ぐちゃぐちゃにしてんの、俺だよ」 「ひかっ、」 「こっち見ろ、全部、刻み付けてやるから」 「やめ」 「やめねぇって。どうせ忘れんだろ? 何しても美里は悪くねえから。抵抗しないで感じてろ」 どうせ最後だろ、と笑われて、もう一度涙がこめかみを伝った。最初で最後だと、私も光も知っていた。もうこうしてふれあうことはない。きっと私が煙草を吸うことも、光の熱い視線を見つめることも、もう一生ないだろう。 この気持ちを隠さずに光に触れられるのもこれが最後だ。 「子ども出来たら困んね」 また自嘲するように笑う光が、私の瞳を上から射抜いた。困るというくせに、やめるつもりはない。言動と行動がばらばらで、酷く眩暈がする。 「こま、る、よ」 切れる息を整えるように囁いたら、「あんあん喘ぎ過ぎて声でなくなったかと思った」と笑われた。不名誉な言葉に眉を寄せると一瞬腰を掴まれて喉が鳴る。 それを笑う光が憎くて、憎いはずなのに愛おしすぎて言葉にならない。
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