きみはあくまで

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立ち上がった俺を阻止するように俺の手を引く伊央と、それをやめさせようと立ち上がった姉貴に小さく笑う声が聞こえる。その声に振り返ったら、信二サンがおかしそうに笑っていた。 「はは、ごめんごめん、三人があんまりにも似ているから、俺よりも家族っぽいなって思って」 その声を笑い飛ばせるほどの精神力を持っていた俺を、誰が褒めてくれるのだろう。
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