君の死亡が理解できたら pt.1

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「今度、一緒にデートしない?(笑)」 嬉しかった。 行きたかった。 誘えなくて悩む必要はなかった。 精一杯指を動かして送信した。 誤字脱字がないか確認しようと思った。 だけど気にするところはそこじゃなかった。 心の奥底で思っていたことを無意識に送ってしまっていた 僕はなんでいつもこうなってしまうんだ。 もう一度文を読み返す。 「松下さん、僕のことからかってるの?」 ひどいにも程があるだろ。こんな皮肉ったメッセージ。 送信削除してなかったことにしようと思った。 指を動かしたその瞬間、画面に変化があった。 既読がついてしまった。 電話がかかってきた。 名前は非通知ではなく 松下華奈だった。
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