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「おじいちゃん?なんでおじいちゃんが出てくるんだ?」
「だって昨日、ゲソコンが出たって、お父さん家を出て行ったでしょ?どこかのお店におじいちゃんの好きなイカの足が出たから取りに行って、おじいちゃんに届けたんじゃないの?」
「ゲソコンが出たって聞いただけで、どうやったらそんな物語が出来上がるんだ?子どもの想像力、恐るべしだな…あのなタカシ、ゲソコンはイカの足じゃないんだ」
「そうなの!キツネの顔の形をしたイカの足じゃないの!…なんで?なんで、お父さんもお母さんも笑ってるの?」
お父さんとお母さんは急に笑いだした。
さっきまでケンカしてたくせに…
「タカシ、ゲソコンって言うのは足あとなんだ」
「あしあと?」
「つまり犯行現場に残された犯人の足あとをお父さんたち警察はゲソコンと言って…」
「あなた、タカシにはまだ分からないわよ。タカシ、早く顔を洗ってらっしゃい。すぐごはんにするから」
「はーい」
ボクが顔を洗いに行くと、お父さんとお母さんはまた笑い出した。
さっきまでケンカしてたくせに…変なの。
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