空気

気づきたくなかった

「いっ…！」

「こうやってずっとハメられたかったんだろ…？俺のしゃぶりながらケツ疼かせてたくせに…！」

散々好きだの惚れただの抜かしてたくせに

俺から離れるなんて許さない

「お前は俺が好きなんだろ！」

「だ…だって…俺が好きでも…小野瀬は俺のこと嫌いで…優しいから俺と付き合ってくれた…だけで…」

「っ…！」

「迷惑なの分かってたから…せめて…俺から離れようって…でも、やっぱり好きで…ごめん…」

『俺の思い通りになる片根が大好きだ』

『片根自体は全然愛していない』

『俺は全然好きじゃないけどな』

全部、自分に言い聞かせるように言ってきた

気づいてた

でも、気づきたくなかったんだ…！