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辺りは暗くなっている。もう夜に近い。
パトカーの音と野次馬達の声が聞こえる。
ここは殺人事件の現場、私は刑事。
今日の夕方、この森の管理者が遺体を発見し通報した。
現場に残されているものは、被害者の遺体、被害者のものであると考えられる持ち物、それから、『足跡』だ。
「おい!中村!」
「はい、中村ですけど」
今私を呼んだのは、先輩の勝浦さんだ。
私なんかでは解決できない数々の難事件を解決に導いてきた凄い人。
まぁ、人遣いは少々荒いけど…
「中村ですけど、じゃねーよっ
この事件、なんかにおうんだよ…こりゃただの殺人じゃねぇ、もしかしたらあの事件との関係もあるかもしれない。」
「…はい、そんな気がしました。」
「ちゃんと調べろよお前、」
「頑張ります!!」
「気合いは十分だ」
「はい!」
そう、この事件はただの殺人じゃない…
そんな気がする。
勝浦さんが言っていた「あの事件」とは、
昔起こった連続殺人事件の事だ。その事件は6人の尊い命が奪われた事件だった。
それなのに犯人は見つからず、今では忘れ去られた事件だ。
でも、決して忘れてはいけないんだ。あの事件は。6人の命を忘れていい訳が無い。まだ解決してないんだ。
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