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「おい中村!サボってんじゃねぇぞ!」
「サボってなんかないです!」
「…そこの嬢ちゃんは誰だ?」
「あー…」
「私は森 桜花です。研究者やってます。」
「あ?研究者?」
「…らしいです」
「UMA専門です!」
「あ?UMAだとぉ?」
「…らしいです」
「そいで、何でUMAの研究者なんかがこんなとこにいるんだよ」
「それが、この現場の足跡がUMAのものだって言ってるんです。」
「は?」
「私もそう思ったんですけど、よく見ると確かに、人間のものには見えません」
「…確かに、見えねぇな」
「…はい」
UMA…もしこれが本当なら、犯人はそのUMAってこと?
追い求めてきた犯人は、人間じゃない?
「…?森さん、何してるの?」
「足跡を踏んでます」
「おいおい嬢ちゃん!現場荒らすな!」
「荒らしてるつもりはないです…」
「…どうして、踏んでるんですか?」
「…」
森さんは踏むのをやめた。
そして私たちに語った、犯人のことを…
「よく聞いてください。一度しか話しませんよ。その犯人は、確かにUMAです。そのUMAが殺した人の数は、この方を含めて7人。1人はこの方、残りの6人は、5年ほど前に殺しています。しかし、UMAにも事情が…」
まるで、森さんが犯人かのように犯人のことを話していた。
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