哀愁のテール・ランプ

2/2
前へ
/2ページ
次へ
( ………ビーフストロガノフ??? ) ………やっぱり、由良ちゃんてば、ママがいないものだから、何時もはパパと一緒に外食続きだったのかしらね? 由良ちゃんには、もっと家庭らしい味を教えて上げないといけないのかも………。 ………かと言って、別に、ワタシは由良ちゃんのお料理の先生になるつもりは殊更に無いんだけれど。 ワタシは、由良ちゃんに話してみた。 「………ビーフストロガノフの様な西洋料理も結構だけど、たまには日本料理も良いかも知れないわよ?………例えば、肉ジャガなんてどうかしら?」 「………………肉ジャガ?」 「………えぇ。」 「………それって、勿論、エリザさんが作ってくれるんだよね?」 「………そうだけど?」 「だったら、別にそれでも構わないよ。エリザさんの料理の腕前は、ちゃんとパパからリサーチ済みだから。」 「…………………………………………。」 (………ホッと溜め息かも。) ………でも、そこまで期待されてしまうと、手元が余りに緊張してしまうかしら。 不意に御近所話を思い出し、ワタシは、由良ちゃんに話した。 「………そう言えば、最寄りのスーパーって今日が特売日なのよねぇ。悪いんだけど、今日の晩御飯のお買い物、付き合ってくれるかしら?………ついでに、由良ちゃんのオヤツも買って良いから。」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加