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救急車が病院に近づいた。救急隊員はすぐに降りられるよう準備を始めた。僕は邪魔にならないよう、見守るしかなかった。
病院の救急搬入口に着くと、すぐにバックドアが開けられ、待機していた看護師や救急隊員がストレッチャーを下ろした。おじさんを乗せたストレッチャーはすぐさま手術室へと運び込まれた。僕らも追いかけたが、行けるのは手術室前まで。僕らはそこで待たされることになった。
現場の作業員の方々と呆然と立ち尽くして、しばらく手術室の方を見ていた。おじさんは本当に助かるのだろうか?今でも救急車の中に静かに響いてた心電図の音が耳に残っている。慌ただしく脈打つ心臓、荒い呼吸、目を覚まさない患者。
どれをとっても、僕は最悪の事態を考えられずにはいられなかった。
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