君の死亡が理解できたら pt.2

3/3
前へ
/3ページ
次へ
「そんな感じだったっけ、 高橋くんって。」 「前の控えめな高橋くんの事、好きだったんだけどな。」 好き? 僕のことが? 変わったら好きになってくれるんじゃなくて、前が好きだった? 急いで全てのアカウントを消して、コンビニに足を走らせ黒に染め、ストーリに出す予定だった他の女子の写真も削除し、ピアスも外した。 鏡をみた。 こんな地味な奴が、松下さんは好きだったのか? いや、揶揄われているだけなのか。 性格も何もかも、ダメ人間な僕が好きだったのか。 松下さんは本当の僕が好きだったのか。 僕は 僕は結局、好かれたいが為に自分を偽っていた。 でもそんな必要なかった。 辛さと幸せに溺れながらその日は眠りに落ちた。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加