2人が本棚に入れています
本棚に追加
「そんな感じだったっけ、 高橋くんって。」
「前の控えめな高橋くんの事、好きだったんだけどな。」
好き?
僕のことが?
変わったら好きになってくれるんじゃなくて、前が好きだった?
急いで全てのアカウントを消して、コンビニに足を走らせ黒に染め、ストーリに出す予定だった他の女子の写真も削除し、ピアスも外した。
鏡をみた。
こんな地味な奴が、松下さんは好きだったのか?
いや、揶揄われているだけなのか。
性格も何もかも、ダメ人間な僕が好きだったのか。
松下さんは本当の僕が好きだったのか。
僕は
僕は結局、好かれたいが為に自分を偽っていた。
でもそんな必要なかった。
辛さと幸せに溺れながらその日は眠りに落ちた。
最初のコメントを投稿しよう!