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僕はいつも通り学校への道を歩いていた。その時だ。
突然地面が大きく揺れ、僕はその場で倒れた。
「地震か・・・」
一言 ため息のようにつぶやくと、起き上がり自分の体を見た。幸いけがはしていないようだ。
ホッとし、辺りを見回す。
どこかおかしい。
その違和感に気づくまで10秒もかからなかった。
目の前にあったのは、いつも通りの景色ではなく、一面炎だらけの街だった。
「家・・・⁉」
そう言うと一目散に家へ向かった。
辺りの家はほとんどが燃えていた。
でも大丈夫。僕の家はいつも通りある。そう信じたい。
ここを左に曲がったら僕の家だ。
左へ曲がり自分の家を見た。
そこにはいつも通りの自分の家ではなく、炎に包まれた家だった。
僕は崩れ落ちた。親を失った悲しさと、いつも通りの日常を壊した地震への怒りが込み上げてきた。
ふと地面を見る。
血だ。
僕は血の流れをたどった。
そこには首から上がなくなっている人間の死体があった。
それも1人だけじゃない。周りには数えきれないほどの人が死んでいた。
さっきの地震だけでこれだけの人数、それも首が取れていたり、足がなかったり、建物も倒壊していないのにこんな死に方・・・
おかしい・・・
この街では、一体何が起きているんだ・・・
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