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生時君は生まれて間も無くお父さんがいなくなったようで物心ついた時にはお母さんと二人だったと話していました
お母さんにも発表会などでお会いしたことがありましたけど美人でありながら地味で控えめな方という印象でした
いわゆる母子家庭
中学に何らかの理由で通えなかった生徒が通う単位制の高校の授業料は大学並みに高かったこともあり、お母さんがお金の事で苦労するのが生時くんには辛かったんだと思います
あの子が何故、中学に通えなかったのかは知りません
でも私はあれから学校で生時くんと顔を合わすたびにどんどん顔つきが明るくなっていくのを確かに感じていました
聞くところによると、クラス一番のイケメンに選出されたんだそう
悠太も「生時はいいやつだよ。超イケメンだしね」と普通に褒めていました
親バカな私としては悠太の方ががカッコいいと思ったのだけれど、悠太はクラスのムードメーカーに徹していたようです
悠太は静かな子だったのに、色々な行事の責任者になったり、バドミントン部の部長になったりしていくうちに場を踏み自信を持つ事ができるようになったんだと思います
本当にありがたかったです
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