逃げる先にはフェチな君

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最初から希望が無かったわけじゃない。 いつか解ってくれるかもしれない、優しい目を向けてくれるかもしれないと。 何度も何度も繰り返して、重なる傷に見飽きた頃。 誰にともなく、もしくは全てに。 静かな部屋の床を何度も殴って、なんでだよと繰り返しながら流れ落ちていくものを感じた。 憎しみか哀しみか。 ただ愛されたかっただけなのに。 何度傷ついても自分は得られないのだ。 もういいと思った。 これ以上の痛みは耐えられないだろう。 もう何も期待しない。 誰も信用しない。 自分も、全てのものが、消えればいいのにと思った。
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