逃げる先にはフェチな君

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ノルマもなく、利益優先もなく、ただ目の前の仕事を淡々と処理するだけでいい謎の世界。 社会不適合者の自分には合ってるなと、しみじみ思う。 「綾瀬です。宜しくお願いします!」 階下の受付まで迎えに行ったら、やたら若い青年がニコニコ挨拶をしてくれた。 こちらの世界へようこそ、なんて内心呟いてみる。 「…久世です。綾瀬さんが慣れるまでわからない所は遠慮なく聞いて下さい」 挨拶を返しながら、相手を観察する。 爽やか好青年。 なんで朝から夕方までの短期アルバイトなんて入ろうと思ったのか。
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