流行りに弱い

オンライン飲み会

オンライン飲み会とはいえ、私たちはなにも特別なことはしないため、普通にお酒を飲んだり、つまみを食べながら話すだけ、場所がお店から自宅になっただけである。

気兼ねなく付き合えていた友人たちだからこそ、格好も碎けた雰囲気の格好が多く、そのみんなの中で何故かよそ行きのワンピースを纏う友人がいて、はっきり言ってしまえば彼女だけが浮いていた。

元々彼女はそういうところがあったので、気合い入ってるなぁくらいにしか誰も思わなかった。

私もそう思っていた。

しかし、自宅で飲む『宅飲み』のオンラインだからか、お酒を煽るペースが早い友人たちは早々に酔ってしまう者がいて、その人がよそ行きのワンピースを纏う友人に質問をした。

もしも、時空を操る術があるならば、私は問答無用でそれを手に入れるだろう、なにがあっても。

彼女がした禁断の質問は、「何故小綺麗な格好をしているのか？」である。

みんな疑問を持っていたし、彼女にしてみたい質問でもあった。