流行りに弱い

オンライン飲み会

彼女は言った。

彼氏とお家デート中なのだ、と。

オンライン飲み会に参加する以上、彼氏とお家デートするのは反則というか、おかしくないだろうか？

こちらは同棲中の彼氏にどう過ごしてもらおうか悩んでいたというのに、彼女のあまりにも空気を読まない発言に呆れてしまう。

私と同じ思いの友人たちは彼女に苦言を呈するものの、彼女は困ったように笑って大袈裟だと笑う。

元々先に彼氏とお家デートする約束をしていて、このオンライン飲み会の方が後の約束だったのだ、と言うのだ。

それなら断ってくれたらよかったのに、という友人にはみんなの雰囲気が悪くなったり、気を悪くさせるのは申し訳なかったから、と言う。

結局こんな雰囲気になるなら最初に言っておけばよかったね、と言う発言を彼女はし、そこで何故か彼氏の紹介だけして自分は終わりにすると言い始めた。

そして、その紹介してくれた彼氏こそが、私の同棲中の彼氏だった。

お互いの存在には気付いたものの、まだ何人かの友人たちには彼氏のことを話していなかった私は、彼女が彼を彼氏だとみんなに紹介する様をまるで他人事のように眺めていた。

一体どんな茶番だろう。