異常な女

1/1
前へ
/41ページ
次へ

異常な女

「……という感じで、剣助の欠点を知ったわけ!」 「なあ……それって、俺に話す必要あったわけ?」  ん? あるに決まって……あ! この子、剣助の妹じゃん! 「私って、本当に馬鹿ね……。あやねんは、剣助の妹……知ってるに決まってんじゃん!」  もう……こういうことするから、馬鹿にされるんだろうな……。 「声が大きい、もっと抑えろ。ここは飲食店だから、他のお客に迷惑をかけるような行動すんな。それと……俺の名前は綾音だ! あ・や・ね! あやねんはやめろ!」  いやいや、あやねんも怒鳴ってるじゃないですか! 人のこと言えないでしょ! とか言うと、この子は怒るんだよなぁー。 「ごめんごめん……悪かったよぉー。お願いだから、許してください!」 「反省してんの?」 「はい……綾音さんの言う通り、私は迷惑な女でした……」 「いや、あの……うん、俺も大声出しちゃったし……お互い様ってことで、大丈夫だから!」  ふ、チョロいな……あやねん。チョロすぎて、心配になってくるぐらいだよ……。  あやねんは、高校二年生だったかな? 剣助に似たのかは分からないけど……容姿が天使。こんなに可愛い見た目なのに、一人称が「俺」って……最高じゃん。でも、騙されやすいみたいだから、ちょっとだけ心配だなぁ……そこが可愛いんだけどね!
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加