親友であるために

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親友であるために

 千夏が、珍しそうにしている……可愛い……。  竹林に連れて来ただけで、こんなに楽しそうな表情ができるなんてな。恐れ入ったよ。もはや、人生の楽しみ方を熟知してるんじゃないかと思うほど、楽しそう……。  こいつといるだけで、楽しい……幸せな気分になれる。  俺、やっぱり…………千夏が好きだ。  千夏のことが、本当に……好きで好きで……堪らない。  この時間が永遠に続けば……って、何を考えてんだか……。  こんなことを考えるのは、負けヒロインだからか?  はぁ……主人公にでもなれたら、千夏と結ばれるのかな……。いや、主人公になれたとしても、その特権を扱いきれないんだろうな……。  それでも、俺が……佐伯綾音が、主人公であっても……良いはずだ。  そのはず……だろ?
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