親友であるために

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「もしかして……信じた?」 「し、信じてねぇし……」 「簡単に人を信じるし、嘘をつけない……赤鼻の女?」 「なんで、そうなんだよ!」  意味がない空っぽのおしゃべりをしながら、電車を出る。できれば、この女から離れたい……しかし、同じ学校の同じクラスだから、離れることができない。  おい誰だ、クラス編成したやつ! お前、絶対に許さないからな! 言っとくけど、仲良くないからな…………本当だぞ?  結局、白水を突き放すことができず、教室に着いてしまった。 「あ、おはよう! 佐伯さん! 白水さん!」 「おはよう、関口くん。今日も犬みたいに元気ね」 「……おはよう」  白水はなんでこんなにおかしな発言ばかりを…… 「ありがとう! 白水さん! 俺、犬が大好きだから、嬉しいよ!」  関口(せきぐち)大輝(だいき)よ、お前はどうして馬鹿なんだ?
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