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「実はね、さっき私が歌っていた歌は、ゲームの主題歌なの」
「え……本当に? あの歌が? ゲーム……?」
あんなに良い歌が、ゲームの主題歌……そんなまさか! すごく良い歌なのに!? ゲーム!?
「あやねん……さては、ゲームを馬鹿にしているな?」
「そ、そんなことは……あるけど……」
「え!? あるの!?」
嘘をつこうと思ったけど、流石に心の底から思っていることに嘘はつけなかった。どっちにしろ、嘘が下手だしな。これで良かったんだよ、多分。
「うん、馬鹿にしている」
「そんなにはっきりと返事をするほど、馬鹿にしているのね……お姉さん、悲しいわ……」
「お姉さんぶるなよ、今更すぎるって……」
一応、千夏はお姉さんではある。だけど、普段が仲の良い友達ぐらいの印象だから、違和感ありまくりだ。千夏がお姉さんとか、想像できない……。むしろ、こっちがお姉さんなのでは? そう思うぐらいには、イメージとかけ離れている。
「しょうがない……お姉さんが、ゲームの解説をしてあげよう!」
「だから、お姉さんぶるのはやめろよ。それに、解説なんて頼んでな……」
「あやねんは、ユング心理学のペルソナって、知ってる?」
ユ、ユング? ぺる……なんだって?
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