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歌についての話をするつもりが、ゲームの話になるなんてな……。しかも、ゲームに関係なさそうな難しい用語が出てきたし……。
「えっと……知らない」
「この用語を聞いてもピンとこないかぁ……本当にゲームに興味がないんだね、あやねんは」
なぜか、ドヤ顔になっている千夏。おそらく、難しい用語を知っている自分に酔っているのだろう。少しだけうざいと感じたが、可愛いから許す。
「いいから、早く教えてくれよ」
「しょうがないなぁ……ふふん」
かなり得意げになっている様子の千夏。難しい知識を教えるのが、嬉しくてたまらないんだろう。それに加えて、相手側が知りたそうにしているから、余計に嬉しいのかも。とりあえず、可愛いから許す。
「えっとねぇ……それはねぇ……ふふふ」
「おい、教えろ」
「はい……ごめんなさい。お、教える、教えるから! そんな顔でこっちを見ないで!? 綾音さん!?」
少しだけ、怒りが顔に出てしまったようだ。俺は元々、待たされるのは嫌いなんだ。千夏だから許そうと思ったけど、やっぱり耐えられなかったよ……。
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