悪夢

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悪夢

「うっ...... うっ...... 」 なんだ。何が起きてるんだ...... 暗闇の中に俺一人椅子に座らされ手足が鎖で繋がれている。 「誰か! おい! 」 力限り抵抗するがとれる訳もなく、体力を消耗するだけ。 誰かいる気配もない。 どうやれば脱出出来るのか長い間身体全体を動かしていたせいでその内力尽きて気を失う。 「はっ! 」 とベッドから飛び起きる。 汗はびっしょりで体力もかなり消耗している。 「よかった...... 夢だったのか」 安堵の気持ちで全身の力が一気に抜ける。 とても怖い夢だった。 今回はいつものあの女が落ちてくる夢ではなく、凄くリアルな感覚があった。 今日は、椅子に繋がれていて、 次は俺の番だと言われているようで、 恐ろしくなる気持ちを必死に抑えて、気のせいだ! と自分に言い聞かせる。 それから、あのリアルな夢は、毎晩続いては 夢でよかったと安堵する毎日。 毎日のように繰り返される悪夢は、 やがてどちらが現実なのか分からなくなってきていた。 「もう、 こんな悪夢から解放されたい......」 俺は、この先どうなってしまうのか怖くて仕方ない。 出口の見えない暗いトンネルの中をひたすらさまよっている感覚。 俺は、睡眠をとらなくなった。 眠れない、眠らないというのは、 拷問のようで、頭がおかしくなりそうだ。 つまらないことでも、何故か笑えてくるし、 突然発狂してみたり、 全力で飛び跳ねてみたり 本来の自分ではしない行動も出来てしまう。 散々色々な事をして、それが余計に眠気を誘ってしまったのか、 意識が段々と遠くなる...... 瞼が少しずつとじていく......
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