8人が本棚に入れています
本棚に追加
コルセンー4(少々変更)
今、伊東が扱っているのは少し代わったメールが届いていて、対応中だった。
区分がわからないクレームになっているものは、普段は危機管理室に回すことになっている。
しかし、その前の段階で珍しくどうすべきか判断しかねていた。
ことの発端は7月6日に届いたメールだ。
おそらく商品の入れ違いだと思われるのだが、要領を得ない。
第一報は丁寧な挨拶の後に
「昨日、『クスクス』でいちごタルトとオレンジタルトと購入したのですが、家に帰って確認した所、なぜかチョコレートワッフルとキャラメルスコーンが入っていたんですが・・・。」
というような内容だった。
昨日ということで、その人が購入したのが7月5日ということなのだろう。
DDKは幅広く飲食をやっていて、『クスクス』は、スィーツの持ち帰り専門の店のことだ。
奇妙なのは、そこで買ったのに何故か系列店のDDKカフェ&ベーカリーでの提供商品が袋に入っていたという。
カフェ併設店では、持ち帰りとの差別化を図るというのを表の名目と、本音として消費期限の関係で商品を分けているという事情がある。
しかし、その苦情によると、はいっているはずのないワッフルとスコーン・・・つまり、焼き菓子が入っていたというのだ。
どちらも新宿店の話なので、全く接点がないわけではないのだが、同じ敷地内というわけでもないので、普通に買ったとしたら、別の店のモノが購入するということはない。
嫌がらせ・・・かもしれない。
クスクスはメインターミナル駅の駅中のデベロッパ、カフェベーカリーは地下鉄で隣の駅のほうが近いデベロッパで営業している。
歩けば1㌔弱程度だが、人口密集度が高いから、隣接と言うほど近くはない。
実際、それだけ近くても、その両方の施設に同じ日に行かないというのはよくある。
まあ、自分はその区間好きだからよくウロウロと歩くけど。
ターミナル駅使いの人は、そっちの施設で十分に事足りるし、地下鉄使いも、わざわざ行かなくても事足りてしまうのだ。
どうしても、その場所にしかない貴重な物を手に入れるときくらいは、ハシゴするけれど、だいたい似たようなモノはそれぞれで手に入ってしまう。
東京だけでなく、大都市はたいていそんな感じではないのだろうか?
ということを考えるとこの場合、第一の理由としたら、お客さん自身が、店舗間をはしごでもしない限りそういった取り違えは、普通では考えられない。
最初のコメントを投稿しよう!