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「♪
僕は人間じゃない…
本当にごめん…」
「!」
ラジオから流れる歌に合わせ大吉が何気なく口にした歌詞が、愛子を現実に引き戻す。
「もう!
大ちゃんまでおどかさないでよね…」
苦笑しながら愛子。
いわゆる(バ)カップルあるあるなら、大吉は俺が一体何したんだよと首を捻りたくなる場面であろう。
しかし大吉はそうなる事もなく、愛子にペコリと一礼し口を開く。
「ごめんマナちゃん。
ハルカ伯母さんたちが直接マナちゃんに言うまで、絶対に言わないって約束だったんだよ」
「そうだったのね」
「マジでごめん。
新婚早々隠し事はしたくなかったんだけど…」
「理由が理由だから、今回だけは許してあげる。
でも、今度私に隠し事なんかしたら…」
「したら?」
「今さっき2回もオバサンって言ったこと、ハルカ姉さんたちに教えちゃうからね?」
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