小さな恋のはなし

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小さな恋のはなし

今から未来、近未来の日本 この日本では昔のウイルスの影響でなんでもかんでもオンライン化されている、それは恋をするのも同じこと そんな時代の中で一組のオンラインで出会った恋人達がいた、その人達のことを人々はこう呼んだ……「オンラインカップル」と その「オンラインカップル」となったとある一組の恋人を今回は見ていこう…… ◇ 「拓哉のケチ~」 一人の女性がスカイプ画面に向かって頬を膨らませながら話していた 「わりぃなと思いながらも俺今給料日前だからさそんなにお金無いんだよ、ごめんな。週末になったら給料も振り込まれてるからその時に買ってあげるから……」 画面の先の青年が半ば困惑しながら話していた 「むぅ~、まぁそれならいいけど」 女性はしぶしぶ承諾した 「んじゃ、俺は仕事戻るわ、また夜にな!」 「うん頑張ってね」 「おう!」 そういった直後スカイプ画面が切れた 「早く週末来ないかな」 切れて真っ暗になったタブレットを前に心は週末に想いをふけていた ◇ そして週末─ 今日はバレンタインの日、街はバレンタインの雰囲気で包み込まれている、街の活気だけでチョコがとろけそうなほどに しかし、まだ冬の本番見たいに厚着をしていても肌に刺す寒さがする 「うぐう~寒いよ~」 ポツリと小言を溢し、烏賊が海鮮焼きで焼かれて身が縮こまるように身を縮こまらせた それから五分後 「ごめんごめん待った?」 「凄く待った!遅い!遅すぎるよ!」 「わりぃな、仕事が思ったより長引いちゃってさ」 「それでもLINEくらいしてよ!」 寒さからなのかスカイプのときよりも怒っていた 「本当にごめんな」 申し訳なさそうな表情をさせながら男は話した 「む~」 「萌衣香そんなに怒るなよ~」 男が困った顔をしていた 「怒ってない!」 「なら良かった」 男は今までなかなかスカイプでも見せていなかった笑顔をして見せた 「…笑顔過ぎてなんか嫌だ」 「え、ちょ」 男は驚いていた 女は男の斜めがけバックをチラッと見た ◇ それからのことはというと朝のことが嘘のような時間だった 彼女はかなりの天真爛漫な人で、極度のスイーツ好きで俺が振り回されまくった 「わぁ~……」 「………」 こんなにスイーツのショーケースを目の前にして目をキラキラさせている女を見たことが俺の記憶の限りだと無い 「拓哉、これとこれとこれ買って!」 「え!?三つも!?お腹壊さない?大丈夫?」 「何?私の胃腸が弱いって言うわけ?」 「いや、そんなことは言ってないが……」 と、まぁこんな感じである (夕方くらいに彼女に渡すものあるのに……) 男は心のなかでひどく葛藤していた ◇ そして夕方となり…… 別れの時が一刻一刻と迫っていた 男はまだ渡すものを渡せずにいた (渡すタイミングどうしよう、別れのタイミング?いや、別れのタイミングで用事があって急いでるんだったら悪いし、だからといって別れのタイミング直前で言うのもなんか彼女と嫌なムードになったら嫌だしな……) 「ちょっと!ちょっと拓哉!!」 そう彼女に声をかけられてあまりの声の大きさと顔の近さに驚いてしまった 「な、何?」 「何?じゃないわよ!さっきから返事が上の空だし、歩きながらボッーとしてたから心配になったじゃないの!」 「ご、ごめん……」 「私はあんたが何考えてるか知らないけど、あんたがそれで人とぶつかって大ケガでもしたら私が手当てしなきゃならないじゃないの、本っ当に気を付けてよ!まったくもう……」 「ご、ごめん……」 「んで?」 「?」 その意味が解らず首を傾げかけた 「だ~か~ら、ボッーとしてたってことはなんか考えてたんでしょ!言ってみなさいよ!」 (これだから勘の良い女は嫌いだ) そう頭のなかでポツリとしゃべった 「バレンタインチョコ作ったんだけど口に合うか解らなくて渡せずにいた……」 「うん、知ってたよ、斜めがけバックのなかになんかあったからたぶんそうだろうなと思ってたけど言わなかっただけだし」 「そうなの!?」 「嘘言って私になんか得ある?」 「……無い」 「そういうこと」 「まぁ、これからも宜しくね拓哉」 「うん、よろしく」 彼女は物凄くキラキラした顔をしていた ◇ 「なんかこのチョコちょっと苦い」 「え、合わなかった?」 「いや、美味しいけどね」 「良かった」 男は胸を撫で下ろした 一言コーナー この作品はスターが多かったり、人気ならば連続ストーリー化します 2021年6/23追記 ↓↓↓ もし、連続ストーリー化することになれば彼氏目線、彼女目線を両方のストーリーを作る予定です。 めちゃくちゃリア充め!
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