0人が本棚に入れています
本棚に追加
決めました
自分の机で休憩していると、斜め後ろから声がする。俺に言ってる。
「あなたが一人と決めました。」
振り向くと女子と目が合う。
何で俺。
「何の」
わざと言ってみた。
前から女子たちが誰が好きかそれぞれ訊いて話してたから、知ってる。忘れてたし、他人事にしてた。
俺は上目遣いで驚いたまま止まった。クスクス笑ってる周りの女子を見て。
「からかってんじゃないの?」
クスクス笑う周りの女子たちを見た文哉。ああと返し、その女子の方を向いた。返事を待っているよう。
「1周まわって、俺だろ」
他にも好きな人がいて決めたか曖昧・適当に決めたのだろう。
女子は恥ずかしがって逃げた。数学教師が教室に入ってくる。チャイムまで間があって、前向いたまま文哉に話し掛けた。
最初のコメントを投稿しよう!