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出てきたババアに爽やかに挨拶する。
「こんにちは、警察です。最近泥棒が、この辺で流行ってるんですが、ちょっとお話伺って良いですか?」
俺の迫真の演技と、手に持った警察手帳に
ババアは不安そうに頷いた。
「最近、近所で泥棒入ったんですよ。お宅、通帳とか取られてないですか?」
「ないと思うけど。」
「何軒か取られているんですよ。今すぐ、確認して下さい!」
「は、はい!!」
ババアはバタバタと家に引っ込み通帳をババアが持ってくる。
玄関先の俺まで。
チョロい。
「良かったですね、ありましたか?」
「取られてなかったです。」
ババアは安心したように俺に通帳を見せた。
「ちょっと見せてもらって良いですか?」
俺は通帳を覗き込み、こそっとババアに気付かれないように、真っ赤で丸いシールを貼った。
「あーっ!!!」
わざとらしく、通帳を見て叫ぶ。
たった今、シールを貼った場所を指差して。
「こんなシール貼ってました?」
「いいえ、」
ババアに向かって俺はシールを指さした。
「きっと泥棒が入って通帳に、触ったんですよ。このままだったら預金、全部取られますよ。通帳に付いている指紋を取らせてもらっていいですか?」
「え、預金が取られるんですか!?そんな、指紋取ってください。」
ババアは不安そうに俺を覗き込んだ。
さりげなく通帳をそのままポケットにしまおうとする。
高笑いが出そうだ。ちょろいちょろい。
その時、突然女性の悲鳴が俺たちの後ろで響き渡った。
「どろぼーよぉ!!誰かぁ!!」
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