プロローグ

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僕は低い声で告げた。 「……何も知らないくせに僕に口出ししないでくれ」 「…わかってるよ、苦しんでたことくらい」 数秒の沈黙。 幼馴染は黙り込んでいた。 言葉を紡ごうと必死だったのだろう。 そして幼馴染は言葉を切り出した。 「……わかった、私も学校やめる」 「はぁ!?」 思わず背を向けていた幼馴染の方を振り返る。 「あんたが苦しいなら私も苦しいんだよ」 静かな笑顔。 悲しそうな、寂しそうな、そんな顔。 その顔を見て、僕の中で何かが壊れた。 今までの常識が崩れ去るような。 「……わかった 好きにすれば」 僕はそう言ってその場を去るようにして歩き出した。 どうやら彼女もついてきてるようだった。
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