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「本当に好きな人とはできないって、何でだい」
「だって、嫌われたくないでしょ」
ミツキが拗ねたように舌を出す。
「こんなに可愛い子にえっちなお願いされて、嫌いになる男がいるとは思えないな。君はモテるだろうから、もっと自分本位でわがままな恋愛していいと思うね」
透き通るような髪に指先で触れる。一束すくい、口づけた。柔らかな髪は、すぐにはらりと落ちていく。
「モテるっていったって、僕を好きになるのは、ストーカー気質の男ばっかりだもの。僕ってそういうの、引き寄せちゃうのかなあ」
倉木は再び固まった。何とか表情には出さず、笑顔をキープする。心臓が早鐘を打っていた。
「そんな、自分を卑下するのはダメだよ。人を狂わせるくらい、ミツキが魅力的ってことだ」
言いながら、倉木は内心で焦っていた。あまり詳しく聞くと、怪しまれるだろうか。
「それにしても、ストーカーにはどんなことをされたの?今夜はいっぱい愛して、嫌なこと全部忘れさせてあげるよ」
ミツキはうっとりとした顔で、倉木に両脚を絡めてくる。
慣れた手つきでベルトを外され、下着の中に手を入れられた。長い指が倉木の熱を握り、そのまま強く扱かれる。もう片方の腕が首に回されると強引に引き寄せられ、唇を塞がれた。
今度は倉木が貪られる番だった。
ぴったりと押し当てられた唇の内側で舌がぬるぬると蠢く。倉木の唇がこじ開けられ、唾液を絡ませるように中を舐め取られていく。
「嬉しいよ。でも、大したことはされていないから安心して。ちょっと道ですれ違った相手に待ち伏せされて、外でシてる時に覗かれたりとかね」
こいつ、やっぱり・・・
顔が離れると、ミツキは指で唇を拭った。倉木は確信する。ミツキは、倉木がかつてのストーカーだと気づいてる。知った上で、ここにいる。
それなら・・・
倉木は、緩む口元を隠そうとはしなかった。自身の竿を扱いているミツキの手を、上から握りこむ。そのまま自分の好きに手を動かした。華奢な指が押し当てられ食い込む感触に、倉木は昂ぶりを抑えられなかった。
ミツキは倉木の様子を凝視しながら、顔を赤らめる。
・・・俺の正体を知って近づいてきたということは、こいつは、俺のことが好きなんじゃないのか。きっとそうだ。
そうに違いない。
「もしかしてミツキは、ストーキングされて興奮でもしたのかな」
「そんなこと」
「否定しなくていいんじゃない?ストーカーとの恋愛ってのも、スリルがあってきっと面白いよ」
「・・・ダメだよ。そんなの」
「ダメって何で」
「だって」
ミツキがとろんとした瞳で、妖しげな色気を放っている。倉木は手を止めると、ミツキの腰から一気にズボンをずり下げた。眩しいくらいに白い肌に、濃いピンク色をして腫れ上がった中心が何とも艶かしい。
どくどくと脈打っているそこは、先端から白い糸を引いていた。そのまま片脚ずつ持ち上げ、ゆっくりと下を脱がしていく。
「俺のを扱いてイっちゃったの?ほんと可愛いな。・・・”だって”何?」
ミツキは片脚をソファの背もたれにかけると、倉木の目の前に奥の秘部を晒す。ゾッとするほど妖しげな笑みを浮かべ、後ろの穴に自身の指を差し込んだ。
「だって、僕にはちゃんと恋人がいるもの」
放たれる色香と強烈な苛立ちで、倉木は目眩がした。暴走する感情に、思考が乗っ取られそうだった。
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