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うっとりとミツキの肌を堪能していたところ、冷や水を浴びせられたように体が固まった。
意図を読みかね、慎重に言葉を返す。
「えっと、それはどういう」
「別に深い意味はないよ」
ミツキはとろけた顔をさらに綻ばせた。
「あんたの責め方がねちっこいから、変態っぽいプレイが好きそうだなって思っただけ」
「ああ、なんだ」
胸をなでおろす。覗きと言われて、あのことがバレていたのかと思った。
・・・そんなわけないだろう。本人に見られる前にすぐ逃げたんだから。
「しつこいのは、嫌いかな?」
「んーん。平気」
「よかった。・・・ミツキの言う通りだよ。君が可愛いから、アブノーマルなことだって、やりたいことを何でも試したくなるなあ」
ミツキの腰を抱えたまま、ゆっくりとソファに押し倒す。唾液で濡れた上半身が、シャンデリアの光に妖しく照らされている。
「嬉しい。退屈なセックスは嫌いだから。実は僕も、ちょっとアブノーマルかもしれない」
「へえ?いいよ、言ってごらん。君が望むなら、何だってしてあげるから」
ミツキが熱に浮かされた瞳を細め、倉木のネクタイを緩めた。ワイシャツのボタンがゆっくりと外されていく。はだけた前に、ミツキの視線が注がれる。
「服は、着たまま僕を抱いて」
「いいよ。他には?」
何だそんなことか、と倉木は内心微笑んだ。着衣がいいだなんて、ますます可愛いもんだな。
「今日、朝まで時間ある・・・?」
朝まで・・・大変光栄な申し出だけれど、少し迷った。さすがに妻が、何かに勘づくかもしれない。
動揺が顔に出たのか、ミツキの顔が曇る。
「ダメ?・・・僕、一回とかじゃ満足できないんだ。途中でやめる方が辛いから、朝までいられないなら抱かれてあげられないな」
甘えた声で言われたら、断るなんてできなかった。妻のことは、また明日考えればいい。たとえ別れることになっても、この子を抱けないことに比べたら些細な問題だった。
「無理言ってごめん。きっと、翔の家族が心配するよね。帰りが遅くなったら、ここまで迎えに来られちゃうかな?」
たまらず、ミツキに口付けた。何とも可愛いことを言うものだ。
薄く開いた口に指を入れ、柔らかな舌を挟み、引っ張り出す。そのまま顔を近づけ、自身の舌を絡めた。口の中でとろけるような感触。夢中でしゃぶりつくと、口元が唾液で濡れていた。
「あんまり可愛いと、泣かせたくなるよ。・・・いいよ、朝まで相手してあげる。大丈夫。家族には、ここに来ていることを言っていないから」
口の周りを拭ってやると、親指にちゅうと吸い付かれた。
「そっか、それなら良かったよ」
「それよりも、ミツキのリクエストはこれで終わりかな?想像よりも可愛らしいお願いで、ちょっと拍子抜けしたよ」
「実はね、あるんだ。翔とほんとにしたいこと」
美味しそうに倉木の指をしゃぶるミツキが可愛くて、目がそらせなくなった。眺めているだけで、全てがどうでもよくなる。
「・・・もっと詳しく教えてよ」
「どうしようかなあ。翔、引いちゃうかもしれないし」
「ふふ、ますます気になるな。そんなに激しいことなの?」
「うん。終わった後は動けなくなっちゃうから、そんなにしょっちゅうできないもの」
倉木を甘えた目で見上げるミツキ。下半身は、もう興奮しすぎて痛いくらいだった。
「絶対に引かないから、教えてくれる?」
「何だと思う?考えてみて」
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