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『あー、やばかった! でも、直接元気そうな姿を見れてよかった!』
あれから十分ぐらいして、深沢くんからのメッセージが届いた。
どうやら無事に、逃げられたみたいだ。わたしは思わずにやりと笑う。
ベッドに横になりながら、迷いつつもメッセージを打ち込んだ。
『よかった、無事だったんだね。
さっきは来てくれてありがとう、あと、今日のデートも。嬉しかったし、楽しかったよ』
『そう言ってくれると、おれも嬉しい。
じゃあ、おやすみ。リハビリがんばってね!』
そんな彼のメッセージを仰向けで読んで、それから、胸の上でスマホを握り締める。
胸がじんと熱いのは、今日フルで働いている、スマホの熱のせいなのかな。それとも……?
「深沢、遥人……。ハルトくん、か……」
次話すときは、そう、呼んでみてみようか。
そんな風に思いながら、なんとなくだけど、今日は枕を抱きしめて眠ることにした。
おしまい。
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