ルームメイト

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僕は今ドキドキしながら136号室に向かっている。 天宮紅狼とはどんな人物なんだろう… はっ、もう着いちゃったよォー ピンポーン。 インターフォンを鳴らす。 数秒するとドアが空いたと同時に 僕は勢いよく頭を下げた。 「こんばんわ!今日から同室の光井雪兎です!宜しくお願いします!!」 「………」 無言のままなので恐る恐る顔を上げると 髪の毛は真っ赤で、耳にはいくつものピアス のいかにも不良っぽい人が眉間に皺を寄せて 見下ろしている。 僕の顔から血の気が引いていく。 「あ、あの…1Bの天宮君ですよね…」 「……」 多分、天宮君であろう人は 無言を貫き、部屋の中に戻って行った。 慌てて僕も中に入る。 寮の中は意外と綺麗に使われていた。 僕は当たりをキョロキョロと見回す。 すると突然天宮君が振り返った。 「…俺の部屋こっちだから。お前の部屋はそっちな。」 玄関入って廊下を少し進むと右側が 天宮君の部屋で左側が僕の部屋らしい。 「そんで、リビングキッチンはそこ。 トイレと風呂はここな。じゃ。」 廊下の突き当たりの扉の向こうがリビングで 玄関入ってすぐの扉にトイレとお風呂だそう 天宮君はすぐに自分の部屋へ消えていった。 僕も自分の部屋に入って戸を閉めてしゃがみこむ。 はぁーーーー 怖かったぁー。 見た目のインパクトが強すぎてビビったよー 取り敢えず荷物整理しなきゃ。 ベットは備え付けのものがあるので、 送られてきたダンボールを開けて布団を敷く。他の荷物は勉強道具や洋服など 僕のものは多くないので2時間ぐらいで 荷物整理は終わった。 そして、今の時間は7時半。 ぐぅーーーーーー… 食堂にでもご飯食べに行こうかな… その前に秋兄にメール打たないと。 【秋兄ー!荷物整理無事終わったよぉ 今からご飯食べに行ってくるねー】 よし、これで秋兄も安心だろ。 1人で食堂に行くのは寂しいので、 タロも誘うこと事にした。 返事はOKで、ルームメイトを連れてくると言っていた。 タロのルームメイトはどんな人かな 新しい友達が増えるかもと期待したりしている。 一応天宮君に食堂行くこと教えた方がいいのかな… 「あ、天宮君…僕、食堂行ってくるね…」 「……」 ですよねー。 僕はタロと待ち合わせしている食堂へ向かう。
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