北の大地

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北の大地

宛もなく歩いた。 人がいる場所を求めて。 この場所は本当に綺麗だ。 周りに建物が無いから? 人が沢山いないから? そうじゃない。周りに生えている木も、草も、何だかみんなキラキラして見える。見た事がないものもあって全てが新鮮だ。 「あ、村、、、?」 しばらくすると人が住んでいるであろう場所に着いた。 良かった、、、 「でも、、、ここからどうしよう」 何も持っていない。 お金も、食べ物も、、、。 きゅるる、、、 「あ、、、」 そういえば何も食べてなかったな。 でも何だか久しぶりの感覚だ。 いつもはただ食べていただけだった。ただ生きるために。 だけど今は違う気がした。 ただ生きるためではなくて 体が、心が、生きる事を願っている気がするの。
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