北の大地

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「よく眠れた?」 目が覚めた時隣でおばあさんが微笑んでいた。 「はい、、、凄く」 おばあさんの顔がおばあちゃんと被って見える。 とても心地良い眠りの中で見た大好きなおばあちゃんとおばあさんはきっと同じなんだ。私にとって陽だまりの様な存在、、、 「それは良かったわ。さて、いいお天気よ。」 「布団、私が片付けますね。」 並んだ布団をそっと片付ける。 「ありがとうね。」 穏やかな時間、何気ない会話。 本当は些細なひとときでさえ大切なものなんだ。 「さて、朝ごはんにしましょうね」 当たり前の日常の中に本当は幸せがたくさんある。 気付かないのはきっと何気ない毎日が変わらずに来るものだと思って疑わないからだ。 だけどそれは違っていた。 いつ何があるかなんて分からない。 当たり前の日常があること、それは幸せなこと。
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